2006年02月15日

PROMISE 無極

監督 : チェン・カイコー
出演 : 真田広之 セシリア・チャン チャン・ドンゴン ニコラス・ツェー リィウ・イェ チェン・ホン 他

公式サイトはこちらhttp://wwws.warnerbros.co.jp/promisemovie/

 それは1つの饅頭から始まった。宣伝文句というか映画紹介に『中国版"ロード・オブ・ザ・リング"』というものがあったけれど、それはあながち間違いではないと思う。キャラクターの特性など、まったく異なるものではあるが言いたいことは合っていると思う。それがなんなのかと言うのをことばして表現するのは私の語彙では難しい。
 そして、私はこの映画をみ終わって、立ち上がることすらも忘れてしまいそうだった。これは美しいファンタジーだ。映像の美しさ、物語の悲哀、運命と言うことばは便利だけれども、この映画の内容は運命と言うことばでしか表せないと思う。

 私はまさかこの映画で涙が止まらなくなるとは思わなかった。実を言うとちょっと斜めに見てた。ワイヤーアクションが多用されていること、事前に放送された特集番組を見る限りこれは『HERO』や『LOVERS』のような感じなんだろうか、と。実は今紹介した映画は私は好みではないからだ。
 しかし始まってからその思いは一気に吹っ飛んだ。私が大好きな映像、音楽、そしてキャラクターだったのだ。

  どこまでも主人に忠実な奴隷・崑崙(チャン)、無敵を誇る大将軍・存明(真田)、感情の波を表すことのない北の侯爵・無歓(ツェー)、人生の岐路に必ず現れる満神(チェン)、そして黒衣の刺客・鬼狼(イェ)。彼らの物語は嘘と偽りと騙し合いの展開だ。それは『運命』という名の『PROMISE』がどう抗おうとも襲い掛かる。彼らはそれに逆らうことが出来ないのか?

 大将軍の甲冑、肩の所にデザインされているのは蓮の花ですよね。そして花開く寸前のつぼみが開花を待っているように見える。その『華鎧』は無敵を誇る大将軍の証。
 奴隷である崑崙は歩くことも許されない立場であったがその生まれ持った俊足を買われ大将軍の奴隷となる。崑崙は主人に忠義を尽くしつづける。
 北の侯爵は美しくそして明晰な頭脳を持ちながらも人を信じることが出来ず、愛することすらも出来ず、そして常に大将軍の後塵を記していることにもどかしい思いをしている。

 幼い頃、空腹ゆえに死人から饅頭を奪い、兵士から靴を奪い逃げようとしているとき彼女は1つ、嘘をついた。そもそもこれが始まりだった。饅頭を抱え母の元へと駆ける途中、彼女は饅頭を水の中に落としてしまった。そして運命を司る神―――満神―――が彼女の前に現れる。

 この世のすべての男からの寵愛と、不自由ない生活を約束しましょう。その代わり、お前は決して真実の愛を得ることはできない。それでもいいですか?

 彼女、傾城はそれでも良いと。

 あれから20年、彼女は王妃になった。
 そして運命に誘われた三人の男たちが出逢う。

 私の心を一番動かしたのは崑崙、彼のその誠実さ、真面目さ、人間として愛すべき純粋さ。そして北の侯爵・無歓の嫉妬、人間不信によって感情が表情には表れることがなく、この人は美しさと冷たさが背中合わせになった哀しい人だと。
 あの日、あの時人を信じて裏切られてから―――――― 彼は心を鎧で覆ってしまったんだ。
 私は彼の最期に手をとってあげたかった。あんなに哀しげな美しさを持つ無歓の最期、ああ、この人はやっと人間らしくなったのかと。

 刺客として現れた鬼狼にしても、彼の裏切り者人生も最後、崑崙の背中で感じた思いによってきっとやっと解き放たれたんだと思う。彼もまた運命に抗いつづけていたのだろう。やっと受け入れることが出来た「死」と言う無の世界への恐怖心が和らいだとき彼の傍には仲間がいたのだ。主人に忠義を尽くし、愛した女性のために立ち上がった崑崙に救われたのだと思う。

 元凶はあの女、もとい傾城が奪った饅頭・・・あの少年の奴隷になっていたら彼女はまた違う運命だっただろう。
 そして少年が大人になったとき、そのことを忘れてはいなかったのだ。
 何しろその少年は、無歓だったのだから。

 誰がかけても運命を変えようと言う衝動は起こらなかっただろう。
 すべての人が出逢ったからこそ歯車が動き始め、神ですらも予想もしなかっただろう運命がまた始まるのだと思う。


 でもね、一番の笑いのツボが・・・
 北の侯爵・・・(映画の字幕は侯爵、でしたけれどパンフは公爵でしたよね)あなたの持っている手をかたどってあるステッキ(普段は人差し指を突き出している状態)にはもしやヴァリエーションが?(笑) 思わず吹き出しそうになってしまったんですけど――――
  杖の先で感情を表せるとか・・・ 馬鹿にするときはあまり好ましくない指の立て方をするとかいろいろありそうな気が・・・あったほうが笑えて良いかもだ。
 んなこたーないか(笑)

 トンデモ映画とは紙一重じゃないかとは思いますが私のツボに見事にはまり、おそらく今年の終わりにベストテンを決めるときには上位に入るでしょう。もう一回見ても良いなぁ。124分、あっという間でした。
 今日は後ろから3列目の真中あたりで見てたんですけどね、隣のカップルが・・・特に女!コートを隣の席に置くのは上映開始して誰もこなかったらにしてくれ。迷惑そうによけてんじゃねーっつーの。
 そんなことで同席する客を選べないのが映画館の欠点でもあるなぁと思ったレディースデイでした。
 一番スクリーンと言う一番大きなハコ(有頂天ホテルを3番スクリーンに追いやった!)で、平日にもかかわらず割と入ってるほうだと思いました。女性が多かったですがご夫婦で来ている年配の方もいたりとバラエティに富んでいる客層でした。
 
 チャン・ドンゴンが目で選ばれたって言うのは本当に納得だし、尊大でいながら卑小な面ももつ大将軍役の真田さんにしても適材適所のキャスティングで、中国っぽいけど無国籍なファンタジーは説得力を持ってると思いました。
 おばちゃんはニコラス・ツェーが見せる女性的な繊細さと男性的な豪胆さを一瞬で見せるところがとても気に入りました。美しい、って言われて納得できる男の人ってなかなかいないけど無歓は誰がなんと言おうと美しいです。
 
 中国、日本、韓国のトップスターが魅せたファンタジー、きっとDVDが出たら手に入れるだろうなぁと思います。
 ★五つが満点ならば私は五つ差し上げます!

 ツボにはまってしまったのでノベライズも買ってきましたv
 グッズも何種類か売ってたんですが私は無歓のあの杖が欲しいです。できれば通常ヴァージョンとグッジョブヴァージョン(笑)と。孫の手としても使えるかもよ(ホントかいなっ)
 あとナイフを仕込んである扇子も欲しいっっ
 何なら無歓そのものでも良いぞ(待て!) 

 大きい画面で見ることをオススメします。迫力が違いますからね。
 CGっぽさが残っているところに私は好感を持ちました。だって、「いかにも」って言う感じなんだもん。
 そこが〜好きさっっ 

ヴィジュアルブック&ノヴェライズもおすすめ。
 


 ブログランキングに参加しています。
 宜しかったらクリックお願いします。
 人気blogランキングへ
ニックネーム mahito at 21:29| Comment(10) | 英数字
この記事へのコメント
はっ!華鎧の横についていたのはチューリップとして見てしまいました(汗)
しかし侯爵の杖のバリエーションには笑いましたね・・・
まさにグッジョブ!あのしてやったりの表情も・・
感想読ませていただいていたら・・発作がでました、
もう一回明日観にいってきます(笑)
Posted by アウラ at 2006年02月16日 01:53
アウラさん

 コメント&TBありがとうございます。

 チューリップにも見えるんですが(笑)なんとなくそのしたのデザインからすると蓮のつぼみかなぁ…と。

 侯爵の杖、私は欲しい(笑)そしてその物でも良し(爆)
 見おわってから連続して2回目見ようという衝動に駆られてしまったのでさっさと帰ってきました(笑)

 またまたご覧になるとのことなので感想楽しみにしてますv
Posted by mahito@管理人 at 2006年02月16日 08:12
『ロード・オブ・ザ・饅頭』、『ロード・オブ・ザ・鎧』。そうやって観ると楽しいですね。
最初、池に饅頭を落としたときに、満神が現れて「あなたの落としたのは、この金の饅頭?銀の饅頭?」などと聞いてくるんかと思った。
Posted by kossy at 2006年02月16日 08:34
kossyさん

 コメント&TBありがとうございます。

 思わず思い浮かべたのはそれだったんです。一つのマン島…ちゃう、饅頭ですよ!!
 若しくは『ビッグフィッシュ』みたいな展開とかも考えたりして…^^

 金の饅頭か銀の饅頭かで『私がおとしたのはプラチナの饅頭よ』って言ったらどうなるのか、なんて思ったりしました(笑)
Posted by mahito@管理人 at 2006年02月16日 12:39
mahitoさんTB&コメント有難うございました
>大絶賛の人もいる、と言うことで…(笑)

o(^o^o)o(^o^)o(o^o^)o うきょきょ
もちろんhideもファンタジー映画と頭を切り替えて楽しめましたよ。
俳優陣や美術、衣装も豪華でしたし。凄かったですよね

うろ覚えですが『ビッグフィッシュ』にも走る場面が有ったような気がしますが。
案外良かったような気がします。(間違っていたらスミマセン)
昆崙の走りの場面も、もう少し工夫が欲しかったように思えます
Posted by hide at 2006年02月18日 11:28
hideさん

  hideさんも頭を切り替えてご覧になれたようでよかったです。
一コマずつ切り取って極彩色に塗られたフィルムを連続してみているような・・・って意味わかんねー・・・(笑)
 衣装がとても気に入ってて、音楽も、俳優陣も豪華でした。私はヴィジュアルブックも買ってしまいましたよ(笑)

 やっぱりあの指差し棒はステッキ・・・(殴打)

 昆崙が走る場面は『カンフーハッスル』ならいい効果ですけど工夫は必要ですね。私もそう思います。
Posted by mahito@管理人 at 2006年02月18日 21:30
TBありがとうございました♪
もう。。。ツボも良いところでして。。
ど真ん中にきました!最近で、一番笑い、泣き。
なんだか幸せだったのです。
もう。。ニコラスの美しくも素敵すぎな姿に
クラクラしました。笑
もう一度みたなあ。。と思っていたら、すでに
夕方の回しかなくなりそうです。もっとたくさんの人に見て欲しかったです。。
Posted by nicoco at 2006年03月02日 16:00
nicocoさん

 コメント&TBありがとうございますv

 私もツボど真ん中ストレートでしたよ〜
 で、ニコラス祭り開催中です(笑)

 ダメな人はとことんダメらしいんですが、話の種に、でいいから見て欲しいですよね…
 我が地元では明日で上映終了です・・・(涙)

 無歓、私のツボを刺激しすぎだし昆崙がかなりの割合で好きなんですよ^^
Posted by mahito@管理人 at 2006年03月02日 21:31
TBありがとう。
衣装デザインの正子公也氏の設定資料集が、キネ旬から出版されます。すごく、楽しみ!
Posted by kimion20002000 at 2006年07月04日 13:24
kimion20002000さん

 TBありがとうございます!
 正子公也さんの設定資料集、欲しいです!
衣装にも惚れちゃったんですよねvv
Posted by mahito at 2006年07月04日 13:43
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。